タイトル横の数字は+−10点を満点としての、好き嫌いだと思って下さい


 日ペンの美子ちゃんは年齢不詳               −6


 『字』・・・「あざな」と読まずに「じ」と読んで頂きたい。(普通の人はそう読む)
人それぞれ、いろんなコンプレックスがあると思う。もちろん私も数多くのコンプレックス
があるが、その中でも自分の書く「字」に非常にコンプレックスを感じている。
素直に汚いし、特徴がありすぎてすぐに自分の字だと他人にばれてしまう。もちろん読
みづらいことも間違いなし。
特徴としては、右上がりでうったてが激しいらしい。しかし本来の私の字はこうではなく
素直にただ汚かった。

そう、小学生中学生の頃は、黒板や日直綴り、文集等で人目に字がさらされることが多
かったので、
「いざ、汚い字!読めないよ」
とクラスでも有名な乱筆ぶりで、クラスメイトも子供なだけに皆容赦なく言ってくれて実は
私なりに結構傷ついていた。
 そこで当時丸字な上に汚かった字を私は少しでもきれいに見れるようにと工夫を重ね
た。子供っぽい字から大人の字に見せるには・・・と相当悩んで悩んで出した結論。
それは・・・「うったて」ではないか!明朝体の字はうったてが激しいような気がする。さ
らに、ちょっと右上がりにするとかっこよいかも!!と勝手に信じてみた。
丸字だった私は「うったて」の練習を毎日行った。まずは自分の名前から、その後は五
十音順、次に新聞の文章を書きまくった。無理やりに10年間慣れ親しんだ丸字を、半
年かけて大人の字に変えることが出来たのだ。


(・・・うそうそ、大人の字には出来なかった(笑)・・・・)

 そのおかげでか、高校生以後、私は昔ほど「字が汚い」と言われなくなった。まあ、高
校生になって周囲も気を使うようになった年齢に達したのもあるだろう。とにかく昔ほど
字の汚さに関しては突っ込みがなくなったのは事実。本当に嬉しかった、子供ながらに
泣いて泣いて何故か遺伝だと(笑)親を責めていた醜い自分にもおさらばだ。

しかし、幸せな日々も長くは続かないのだった。名前を明かさずに、友人のノートにいた
づらで私が書いた字を見て
友人:「いざが書いたやろ、すぐ分かった」
ガーン!!!
私:「ば、ばれた?汚いもんね〜ハハハ、ごめんね〜」
友人:「いやあね、汚いというよりは特徴がありすぎてさ。いざの字だって丸分かりだし、
なによりも右上がりで「うったて」が激しくない?」



・・・え?
・・・・なんですって?
・・・・・い、今なんて・・・


友人:「だから、「うったて」が激しいなあって」




今はもう、人前で字を昔ほどさらさなくてはよい時代になってきているが、今後も人生の
終点間際においても、
「この遺書が他人に読まれるのか・・・」(高齢の為、プルプル震える手と口調で)
と私はこれからもこのコンプレックスと戦わなくてはならないのかと思うとうんざりであ
る。だから、せめて遺書を書かなくていいようにぽっくりと逝きたい。







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